Mr.老眼です。
この運用実績の公開は、退職金を資産運用しようと考えている方々に、運用の実例として私のポートフォリオをそのまま公開し、その運用実績の経過を共有することで、何らかの参考にしていただけることを目的としております。
あくまでも実験台という気持ちですので、良いときも悪いときも、一週間ごとの推移をありのまま公開します。
長期投資を推奨するMr.老眼が、日々の値動きに狼狽しながらも辛抱強く長期保有を実践していく様をご覧いただければと考えています。
では第30回の運用実績です。
2021年10月29日時点の運用実績となります。
主な指数の状況
まずは自分の資産運用に関連の高い主な指数の状況です。
- 日経平均:28892.69 (前週比+0.3%)
- S&P500:4605.38 (前週比+1.3%)
- ドル円レート*:1ドル=113.67円(前週比▲0.39円)
- 東証REIT指数:2092.94 (前週比+1.2%)
*ドル円レートは運用実績確認時点の資産換算レートです。
運用総額の推移
運用総額は91,208千円となりました。前週から+1.4%の増加となりました。
今週は日経平均株価が前週から小反発となりました。
S&P500は4週続けての上昇となり、最高値を更新しました。
ドル円レートは不利な方向に動きましたが、引き続き113円台後半とドル高基調です。
為替のマイナス影響よりも株価上昇の効果の方が大きく、海外株の運用残高は増加しました。
東証REIT指数は前週から反発しました。
運用全体としては、一部の銘柄を除き、米国株も日本株も国内REITも好調に推移し、順調な運用状況となりました。
資産クラス別状況
まず、ポートフォリオの状況です。
前週からの入れ替えや追加に伴う大きな変動はありませんでした。
次に各資産クラスの明細です。(単位:千円)
日本株は日経平均インデックスは小反発、TOPIXインデックスは横ばいとなりました。
衆議院選挙は10月31日に投票日を迎え、投票日直前の日経平均株価は、岸田首相が解散を事前に発表した10月4日直前の終値から比較すると、わずかに上昇しました。
(10月1日終値 28771.07円 → 10月29日終値 28892.69円)
選挙期間中は株価が上昇するというアノマリーは何とかクリアしましたが、それほど勢いのある上昇とはなりませんでした。
与党が苦戦する選挙結果となれば、安定政権を好む海外投資家が支える日本株式相場にはマイナスだと思われますが、どういう結果となるでしょうか。
前週に続き、原油高や円安ドル高など輸入材料の値上げから企業業績が圧迫される可能性、さらに価格転嫁によるインフレが懸念される状況も変わっておらず、マイナス要因が多そうです。
10月後半から11月前半にかけて発表される、各企業の中間決算は好調だと予想されていますが、下期のこれらのマイナス要因で、各社が業績を上方修正してこないかもしれません。
日本株の相場が下押しする要素が多く、心配です。
米国株はインデックスも個別銘柄も引き続き上昇基調を維持し、順調な運用となりました。
インフレ懸念や原油高、米国10年国債利回りの上昇といった不安材料よりも、目先の好決算を受けて企業業績への改善期待が株価を押し上げているようです。
この2週間くらいは「良いとこ取り」の展開が続いているようで、少し心配です。
年内は上がったり下がったりを繰り返す不安定な相場を覚悟しておいた方が良さそうです。
欧州株インデックス(VGK)は小反落、新興国インデックス(VWO) は大幅に落ち込んでしまいました。
日本株と米国株の値動きを比較し、日本株の弱さを嘆く風潮が見られますが、こうして欧州株や新興国株にも投資していると、欧州も新興国も冴えない展開であることが身に染みて分かります。
弱いのは日本株だけではなく、米国株だけが突出して強いということのようです。
東証REIT指数インデックスETFは今週は反発してくれました。
国内REIT相場はなかなか安心できる相場になってくれませんが、そもそも分配金利回りが目当ての資産ですので、多少の値動きがあっても気にしないことにしています。
新興国債券の運用はあくまでも実験的な意味しかありませんが、今週はわずかに下落しました。
今後の運用について
まず日本株ですが、選挙期間による株価上昇期待については、「とりあえず下がらずにクリアしてくれた」といった状況です。
まさに前週書いた通り、「現状維持で御の字」でした。
さて、今後の展開としては、
1.選挙結果を受けた当面の政局に伴う値動き
2.不安材料の多い外部環境
3.企業の中間決算発表を受けての株価の反応
あたりが気になるところです。
さて、1.については、この記事を書いている時点で選挙結果は判明しています。
自民党が想定よりも順調に議席を獲得し、事前予想では危ぶまれていた単独過半数を確保する結果となりました。
この結果を受け、翌日の日経平均株価は大幅上昇となっています。
これで衆議院選挙というイベントを無事に通過し、不確定要素が一つクリアになったことで、不安材料が一つ減ったことになります。
2.の外部環境については、極端な円安の進行、原油高、金利上昇懸念といった不安材料も多く、景気の先行きは決して楽観できないところです。
特に原材料の高騰による物価の上昇が徐々に見受けられており、景気へのマイナス影響が大きいと思われます。
日本でインフレが進行するとはまだ思えませんが、賃金が上がらず物価上昇だけが先行するようでは、株価の見通しにも明るさは見えてきません。
3.の各企業の中間決算の業績発表も徐々に進んできました。
業績見通しを下方修正する企業も見られ、全体的な株価の押し上げ材料とはなっていません。
もちろん、一部の上方修正銘柄には株価にも勢いがみられましたが、日経平均株価はどうもスッキリ上がってくれません。
やはり円安や原油高といった原材料の値上がりは企業収益の圧迫要因でしょうし、これはいつまで続くのか見極めるのは難しそうです。
引き続き、日本株の相場の先行きは「現状維持で御の字」という見通しとし、ポートフォリオにおいても日本株の比率は現状維持とします。
次に米国株ですが、上昇局面が続いています。
正直に言うと、そろそろ反動が怖い水準まで来ているような気がします。
米国10年国債利回りの上昇不安や中国の景気後退といった材料は払拭されたわけではなく、それでも相場が上昇するのは、悪い材料には全て目を瞑り、企業業績といった好材料だけを反映しているかのようです。
前々週から書き続けている展開が今週も継続しており、ますます過熱感が心配です。
多少の下落相場を経験しながらも、まだしばらくはS&P500は強い値動きが続くと見込んでいますし、大きな下落局面が来ても数カ月我慢すれば戻ると信じています。
これ以上増やせないくらいポートフォリオの大部分を米国株に配分していますが、まだまだ有望な運用先と考えていることと、ここから相当下がっても耐えられるという判断で、米国株配分は維持していきます。
国内REITは、下げては戻し、また下げては戻し、といった状況がずっと続いています。
もはやこれ以上の上昇は望めそうにありませんが、大きく値崩れするような展開でもなさそうです。
以前から考えている通り、この資産クラスは株式の分散投資先として魅力的ですし、円で保有できるという安心感もあります。
値動きよりも分配金の安定感が投資の狙いですので、価格が上げても下げても分配金が減らなければ問題ありません。長期保有を継続していきます。
日々の値動きに一喜一憂しないことを肝に銘じて、値動きを淡々と追い続けることだけに専念します。情報は広く収集しつつ、市場の今後の展開を見る目を養い、短期的な値動きに動じない精神力を身に着けたいと思います。忍耐強く、長期投資を心掛けて実践していきます。
以上、第30回の運用実績でした。
(当ブログは運用銘柄を推奨するものではありません。投資はあくまでも自己責任でお願い致します。)