資産運用でやってはいけないこととは?

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資産運用について

資産運用のイメージ、間違ってませんか?」のなかで、資産運用は金融資産を労働力として地道に稼ぐことだと書きました。ギャンブルではないのだから、不必要に怖がることもありません。ただ、自己流で慌てて投資する前に、気を付けておきたいことがあります。金融資産を労働力として活用するにあたって、先人のノウハウを教訓として学び実践することは有用です。ここではMr.老眼が退職金の資産運用について、やってはいけないと考えていることについて書いていきます。

一度に全額を投入してはいけない。

どんなに優秀な投資の達人でも、未来の出来事を100%当てることは不可能です。これから退職金を運用しようとする初心者なら尚更です。運用先について丁寧に事前調査し、これなら間違いないと思って投資しても、翌日から下がってしまうことはよくあることです。

しっかり下調べして決めた銘柄でも、投資は少しずつしていく方がよいです。狙い通り上がって行けば気分も良いですし、そこから追加投資しても遅くありません。反対にどんどん下がってしまった場合のケガも少なく済みますし、少ししか投資していなければ気長に反転上昇を待つこともできます。

何より、まだ余力が残っているという安心感があります。全額投資して狙いが外れると精神的なダメージが大きいですし、「もう資産運用なんてやめだ!」なんてことになりかねません。投資を始めて間もないころは、下がったときの精神的な耐性を作ることも大切です。資産運用に慣れてくるまでは、少しずつ投資していくようにしましょう。

卵は一つのカゴに盛ってはいけない。

これは投資の格言として有名なもので、比喩として語られています。要はひとつどころに投資を集中してしまうと、その投資先が倒れてしまうと資産が全滅してしまうのでやめましょう、ということです。

株式投資にしても、一社の株式ではなく複数の会社に分けて投資するようにします。これを分散投資と言います。分散は広ければ広いほど全滅の可能性が減ります。例えば同じ業種の会社は避ける、できれば日本だけではなくアメリカの会社にも投資する、株式以外の投資先も選ぶなど、分散を広くする方法はたくさんありますので、是非心掛けておきましょう。
分散投資については改めて記事を書くつもりです。(記事を追加しました)

個別株に手を出してはいけない。

金融業界に身を置く専門家のほとんどは、こんなことは言わないと思います。実際に個別株の売買が行われなければ株式市場は成り立たないわけです。Mr.老眼も個別株を完全否定するわけではありませんし、実際に数銘柄を保有しています(それでも随分減りましたが)。ただし、それはギャンブルを楽しむためだ、と割り切って手を出すべきものだと思っています。

退職金を資産運用したいのであれば、個別株に手を出してはいけません。これは実体験を通じて得た教訓です。どんなに丁寧に事前調査して有望に思える銘柄であっても、将来何が起こるかは分かりません。個別銘柄をしっかり調査するのは大変手間と時間がかかるのですが、それでも株価が狙ったように上がるかどうかは分からないのです。

もちろんこのギャンブルに勝つ確率が上がる手法はありますし、その手法を解説する書籍やネット情報はたくさんあります。けれどもギャンブルであることに変わりはありません。逆の言い方をすると、大きく儲けたいなら個別株に手を出しましょう、ということです。そして損をする確率が高くなることも覚悟しておきましょう。

ギャンブルの才覚に自信のある方以外は、個別株には手を出さないのが無難です。これから収入が増えていく若者ならさておき、退職金の資産運用について考え始めるステージに立つ方なら尚更です。それでも株式投資をしたいという方には、インデックス投資が良いと考えます。
インデックス投資については分散投資と併せて改めて記事を書くつもりです。(記事を追加しました)

金融機関のおススメに耳を傾けてはいけない。

退職金が口座に入金されるのを待ち構えている金融機関はたくさんあります。口座に大金が入ったのを確認すると、「退職金の運用はどのようにお考えですか?」と電話がかかってきます。そして「皆さんにピッタリな退職金活用のための商品があります」と親切に説明してくれます。

けれどもこれに飛びつくのは待ってください。金融機関が勧める商品には、金融機関の収益源となる手数料が必ず含まれています。そうしないと金融機関としても人件費がまかなえないからです。しかしながら、その手数料は資産運用を実践する側にとっては大きな負担となります。普通預金の利回りが0.001%、日経平均の配当利回りが1.62%というこのご時世に、手数料で1%取られるような商品に手を出していては増えるものも増えません。

今では手数料が小さい商品を自分で探すことも難しくありませんし、そういった商品に投資するための準備費用もほとんどかかりません。わずかな手間を惜しんで金融機関の言いなりで退職金を投入するのは、自分の労働力が連行されて強制労働で搾取されているようなものです。

自分でネット証券の口座を開設して、自分で調べた低コストの商品に投資することは、このブログにたどり着くより簡単です。投資対象は自分で探して自分で決める、と肝に銘じておきましょう。

他人の言うことを鵜呑みにしてはいけない。

最後にこれです。特にMr.老眼のようなド素人の言うことなんて鵜呑みにしてはいけません!他人の言うことを鵜呑みにする人は、失敗しても他人に責任を押し付けがちです。

けれども退職金の資産運用というものは、ある意味命懸けの一大事です。他人に責任を押し付けたところで失った資産は戻ってきません。

ただ、自己流をひたすら貫くのが良いというわけではありません。資産運用で成功してきた先人の知見を参考にして実践することで、自分も成功する確率は高くなります。

増やすも失うも自分の財産です。他人の言うことはしっかり参考にしつつ、情報源を広く取って様々な見方があることを知り、自分なりの見解を作ることが大切です。他人は責任を取ってくれるわけではありませんので。

まとめ

  • 一度に全額を投入してはいけない。
  • 卵は一つのカゴに盛ってはいけない。
  • 個別株に手を出してはいけない。
  • 金融機関のおススメに耳を傾けてはいけない。
  • 他人の言うことを鵜呑みにしてはいけない。

以上、退職金の資産運用でやってはいけないことを取り上げてきました。Mr.老眼が長年繰り返してきた過ちの数々でもあります(金融機関のおススメだけは一度も従ったことはありませんが)。もっと早く知っておけば良かったのに、と思うことばかりです。

けれども今からでも全く遅くはありません。これから先の資産運用でこれらに気を付けてさえいれば、少なくとも自分だけが大失敗して大怪我するという最悪の事態は回避できると思います。

資産運用をしている人々の中で、自分だけが失敗している状態と、全員が同じように落ち込んでいる状態とでは、気持ちが全然違いますよね。そしてこれらの「やってはいけない」事例を回避していれば、失敗した時でもリカバリーが早くなると思いますし、何よりも精神的なダメージが少なく済みます。

何かに投資するときには、この5つの「やってはいけないこと」に当てはまっていないか、確認するようにしていきましょう。Mr.老眼も日々学び、実践していきます。