退職金の資産運用は必要か?

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資産運用について

いざ退職金というまとまったお金を手にしたときに、「運用とかした方が良いのかな?」と、悩む方は多いのではないでしょうか。長い株式投資の経験があったMr.老眼にとっても、一度に大きな資産を手にして戸惑いがありました。退職金を手にして慌てて変なことをしないためにも、退職金の運用について考えるべきポイントを整理してみたいと思います。

退職しました。あと人生何年ありますか?

退職金を手にする方のほとんどは定年退職でしょうか。そうすると会社にもよりますが60歳から65歳、というところがボリュームゾーン。

厚生労働省の令和元年の簡易生命表という資料によると、60歳の方の残り寿命の平均は男性で23.97年、女性で29.17年。65歳の方は男性で19.83年、女性で24.63年だそうです。

これは平均ですから、人によってはここから更に5年10年あってもおかしくありません。人生100年ともいわれる時代、まだ30年くらいは残っていると考えた方が良さそうです。早期退職の方はもっと先は長いです(Mr.老眼もです)。

「長生きするリスク」を踏まえて人生設計を考えないといけませんね。

1年間でかかる生活費、把握していますか?

「それくらいは分かってますよ」とおっしゃる方は多いと思います。現状必要な支出額をしっかり把握することは退職後の人生設計の基本ですので、ここはしっかり押さえましょう。そして、ある程度予測できる将来の環境変化についても考えてみましょう。例えば何歳になると住宅ローンが完済するので支出が減る、とか、何歳の時点で子供が大学を卒業するので教育費が減る、といったことが考えられます。

将来の支出がいつ頃からどのように推移していくのかをイメージできれば、今後の対策を考える目安になります。

公的年金はいつからいくらもらえるか把握していますか?

公的年金は退職後に見込まれる収入としては確度の高いものです。「ねんきんネット」というホームページでは将来受け取る年金見込額を調べることができます。また原則65歳からの支給となりますが、公的年金には支給年齢を先に延ばすと支給額が増える制度があるなど、理解した上で検討した方が良いポイントもあります。

収入の見通しをしっかり把握することで、漠然とした「不安」から具体的な「対策」へと気持ちが切り替わります。少なくとも公的年金の見込額を把握し、できれば制度についても確認しておきましょう。

今の生活費水準を維持して残りの人生を賄うだけの貯蓄、ありますか?

現状の生活費を把握し、将来の収入の柱である公的年金の見通しを把握したところで、毎年必要となる資金の額が分かってきました。これが30年続くとして、今の貯蓄額と比べてみましょう。

「全く底をつくことがない」と分かった方、おめでとうございます!(でも次の見出しまでは読んでみて下さい!)「20年も持たないんですけど」という方、Mr.老眼とともに、退職金の資産運用について日々取り組んでみませんか?

といったように、今の貯蓄だと何年後に使い果たすのか、が具体的に見えてくれば、気持ちが変わってきます。今のままだとどうなるのかをできるだけ正確に把握してみましょう。

不測の事態を想定していますか?

「不測の事態」を想定する、というのは日本語として矛盾している、といわれれば確かにそうですが、要するに「現状の延長線では考えられない出来事」が起こる可能性は十分ある、ということです。

病気や介護(親の場合も配偶者の場合も自分の場合もありえます)、事故、自然災害、また昨年から続くコロナによる社会情勢の変化もそうです。そして、不測の事態には金銭的な支出を伴うことが多いということは考えておいた方が良さそうです。

一つ前の見出しで「おめでとうございます!」だった方も含め、不測の事態に出ていく支出の規模は予想しようがありません。結局、資産の備えは多いに越したことはないのです。

まとめ

退職しても人生はまだまだ続きます。「私は長生きしないから」と決め付けていては、老後の生活に困ってしまう可能性があります。将来の生活資金の見通しを立ててみると、漠然とした不安から具体的な対策の検討へと気持ちが切り替わるのではないでしょうか。

退職金をただ寝かしておくのはもったいないです。金融資産は上手に運用して老後生活の味方にしたいところです。

将来に備えて、慌てず、でもちょっと急いで資産運用というものを学んでいきましょう。Mr.老眼も日々学び、実践していきます。